平松画伯が印象派の研究をするきっかけとなったのは、1994年にパリで開かれた自身の個展でした。西洋画中心の日本の美術教育に反発し、50歳にして初めてフランスの地を訪れた画伯は、モネの大作を間近で見ることで、モネの中に日本人と共通するまなざしを発見します。そこからモネと日本文化、ジャポニスムの源流を求めて印象派を訪ねる旅が始まりました。
印象派を代表する画家・クロード・モネは、無類の花好きとしても知られ、自宅に広大な花の庭を造り、自ら花を植えて作品の題材にしています。平松画伯はモネの画家としての生き方に共感し、以後、作品には花のモチーフが多く登場するようになっていきます。
今回の展覧会では、モネの花の庭をはじめ、フランスの旅で出会った花のある風景を展示いたします。