1985年の開館以来、練馬区立美術館では、「日本近現代美術」を中心に作品の蒐集につとめ、現在では、2600件をこえるまでに成長しました。作品購入が厳しくなった近年でも、多くの寄贈に恵まれ、その数を増やし続けています。
展覧会開催をきっかけに、あるいは、人と人とのつながりや、これまでのコレクションとのつながりから。寄贈の縁は、さまざまなかたちで結ばれてきました。コレクションに新たな一点が加わることで、これまでのコレクションは新たな一面をみせ、ますますその持つ意味を深めていきます。
こうしてあつまった作品は、物理的にもその姿をかえることがあります。経年の痛みや汚れや出た作品は、長期の保存を見据え、可能なかぎり修復します。また、むきだしのまま寄贈を受けた作品は、新たに額を新調するなど展示のためにかたちを変更することもしばしばです。コレクションは、そのかたちや持つ意味も含めて、いつまでもある一点に留まるものではなく、かわりつづけるものであり、そこには当館の歩みが映し出されています。
本展では、近年、練馬区立美術館のコレクションに新たに仲間入りした作品を中心に、修復し装いを新たにした作品たちをご紹介いたします。