西洋で「オートマタ」とよばれる機械仕掛けの人形は、工芸品として発展し、18世紀~19世紀にかけて上流階級の間で流行しました。本展は、現代オートマタの先駆的な存在であるポール・スプーナー、マット・スミス、キース・ニューステッドの作品を中心に、自動人形を紹介するものです。
愛嬌のある姿のオートマタは、ハンドルを回すと、内部の機構が動き、私たちにちょっとしたストーリーを見せてくれます。奇想天外な動きに驚かされることもあれば、ユーモアを交えて表現された日常の不条理に、揺さぶられることもあるかもしれません。
会場では、こうした自動人形約70点(大部分は実際に動く様子をお楽しみいただけます)とあわせて、デザインやスケッチなどの資料の展示、機構模型を回して仕組みの面白さを体験できるコーナーも設置します。多様な視点で示唆を与えてくれるイギリスのオートマタの魅力を、この機会にぜひ味わってください。