2019年はつなぎ美術館収蔵品の中核を成す画家・境野一之の没後30年となります。満州から引き揚げたのち、熊本で海老原美術研究所の所長を務めた境野一之は、後進の指導には厳格でしたがプライベートでは些事にこだわらない飄々とした一面を見せていました。晩年、そのプライベートな時間を過ごすお気に入りの場所のひとつに県南の珈琲店がありました。本展ではこの珈琲店をはじめ、境野のプライベートを知る人々に綴っていただいた思い出を作品や渡欧時のスライドとともに紹介し、海老原美術研究所の指導者とは異なる境野一之の一面を振り返ります。