この度、国立新美術館にて「ガラスの茶室 - 光庵」を特別公開いたします。
「ガラスの茶室 - 光庵」は、2011年の第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にて発表し、2015年には京都の将軍塚青龍殿の大舞台で披露され大きな話題となりました。国立新美術館では「ガラスの茶室 - 光庵」を屋外に設置し、自然光のもとで変化する表情をご覧いただくとともに、パリのオルセー美術館にコレクションされているガラスのベンチ「Water Block」を併せて展示いたします。エネルギーを知覚化する日本の自然観は、茶道の思想にも受け継がれています。光庵は、空間と時間の概念を超え、日本文化の根源を再考する作品です。光をガラスによって表現したこの茶室は、伝統的な掛軸や生け花はなく、降り注ぐ太陽の光により水面のような輝きを生み出し、クリスタルプリズムの彫刻から放たれる光は虹となり「光の花」が現れます。その光の建築は、物質の概念から解き放たれ、詩的な光景を浮かび上がらせます。