新しい年を迎えるこの時期、厳しい冬から季節が一歩ずつ変化していきます。
早春の花の代表が梅です。愛らしい花を咲かせ清らかな香りを放つ梅は、高潔な人物の象徴として美術作品とも深い関わりがあります。一方桜は、春爛漫の華やかな季節を象徴する花です。
展覧会では、梅と桜がデザインされた美術作品を御覧頂きます。特別出陳作品には、桜の名所として名高い吉野の桜をテーマとした「吉野図屏風」(春日大社蔵)と、都市の賑わいを彩る桜が描かれた「東山名所図屏風」(個人蔵)をお迎えします。会期の後半には、展示場の周囲を囲む文華苑の梅が咲き始めます。文華苑と展示場に咲いた梅と桜の数々をお楽しみください。
(担当 古川攝一)