四季を彩る「花」は、古くから画家たちの身近な素材として描かれ続け、画家たちは、その「花」の魅力を多様な表現で描き出してきました。
今回は、片多徳郎が「日本的洋画」の模索した作例のひとつである牡丹図をはじめ、片多とともに研鑽を積んだ権藤種男が、緋桐が咲く庭を描いた作品、佐藤敬が1952年の渡仏後、ジャン・コクトーから「自分自身の国の宝を掘り下げるべき」と諭され、独自の抽象画を生み出した頃の「石の花」シリーズの作品、白根光夫が奈良県の吉野山で、その桜に魅かれ、描き出した《吉野山繚乱図》など、16人の作家が、独自の視点で描いた作品24点により、多様な「花」を紹介します。