既成のあらゆる権威や名声、アカデミズムや商業主義の勢力に対峙して、芸術表現の自由と独立を高らかにうたった第1回「アンデパンダン展」は、1884年、パリで開催されました。 集まったメンバーはあらゆる美術組織やグループから独立した一人の人間として表現活動を行う画家、彫刻家でした。このフランス起源のアンデパンダン精神は、第2次大戦後の日本の美術界にも伝播し、「日本アンデパンダン展」(1947~)、「読売アンデパンダン展」(1949~1963)、「京都アンデパンダン展」(1955~1990)などの発足につながっています。 2000年9月にオープンした民間最大規模の現代美術スペース「海岸通ギャラリー・CASO」は開館して2年あまりになり、関西を中心とした内外の美術作家の展示紹介を積み重ねて、徐々に関西の現代美術シーンをリードしつつあります。 こうした活動をさらに推し進めるため、誰でも無審査で自由に参加できる「アンデパンダン展」の精神を、現代に新たな形で蘇らせたいと考え、「現代美術インディペンデントCASO展」を計画しました。 第1回は昨年(2002年)7月開催され好評を博し今回が第2回です。現代美術の可能性を信じ、それを志向する多くのアーティストの交流の場になることを期待します。 今回も、多くの皆様のお問い合わせと、関係各位の熱心なご勧誘のおかげで、計27名・組の参加を得て開催の運びとなります。参加者は長野から福岡、年齢は若手を中心に20歳代から60歳代まで、作品傾向も絵画、映像、テキスタイル、立体、インスタレーションなど多岐に渡っています。参加者にはそれぞれ10m前後の壁面もしくは25㎡の床面が割り当てられ、その中を自由に使用して様々な作品を発表できます。