伊東昭義の作品に感動するのは、今までの認識を遥かに超えた海中の美の世界に遭遇するからです。
それは、誰もが達成し得なかった色彩感と生命観と宇宙観が共鳴し展開する驚異の世界を眼の当たりにするからでしょう。
伊東昭義が海の生きものたちに感動し、魂のスポットライトを当て、感性の純度を高めてシャッターを切ると、海の生きものたちは自ら『命を光らせ』『色彩を光らせ』ます。
そこには、生命のルーツを共有する生きもの同志の『歓喜と命のおののき』に溢れたシチュエーションがクローズアップされます。
伊東昭義は、沖縄を出発点に世界の海を純粋美術のカテゴリーに封じ込め写真美術という新しい概念に先鞭をつけて参りました。
近年一段と輝きを増した作品群は、世界に類を見ない美しさでその全貌を露わにしています。
そして皆さんを、未だかつて見たことのない『海中ミュージアム』へといざなうことでしょう。