ダリ×11人の現代アーティスト+はじまりの美術館
晩年のサルバドール・ダリ(1904-1989)はDNAや原子物理学に強い関心を抱き、反物質世界の表現への旺盛な探究心を決して失うことはありませんでした。また、彼は自著において「すでに現代絵画以降に、勇気あるグループが、全速力で絶対無つまり神秘主義前派的精神状態にとっての条件の縁に突進した」と書いています。ダリ芸術の主要素である心理分析、多重的形象、不可視的領域は、やがて神秘主義的精神性を帯びながら次元を超越するであろうと予見しているかのようです。本展はこの言葉を手掛かりに、ダリをメインとする当館コレクションと現代美術が織り成す新たな美のエネルギー領域を探しに行こうとする試みです。
当館は開館20周年を迎えます。それを記念し、2019-2020年は【開館20周年記念展】として3つの展覧会の開催を予定しています。その2つ目が「【開館20周年記念展 vol.2】四次元を探しに ダリから現代へ」です。様々な角度からサルバドール・ダリを巡る記念イヤーにご期待ください。