浮世絵版画の超克を目指して大正初期に登場した「新版画」を中心とする、創作性の高い伝統版画を「浮世絵モダーン」とネーミングして紹介します。
橋口五葉や伊東深水、川瀬巴水や吉田博など、多くの画家が大正から昭和初期の芸術思潮、流行の文化、世相などを強く意識しながら、伝統木版による新しい表現を模索し、「浮世絵モダーン」の制作に意欲的に取り組みました。
本展覧会では、「女性」「風景」「役者」「花鳥」「自由なる創作」の全5章の構成で128点を展示し、同時代の芸術や社会などと共鳴して制作された「浮世絵モダーン」に、画題がどのように表現されているかを検証します。