ユーモアと政治的批評性をともなうキネティックアートおよびサウンド・スカルプチャーにより表現を続けてきた米国人アーティスト、Terry Berlier。本展では、米国でよく知られることわざ「waiting for the other shoe to drop」注)になぞらえたインスタレーションを発表する。 沈黙と不在、そして、やがて訪れるであろう破錠のはざまにある現れは、鬱屈した気分と没頭の間に、ある緊張感を喚起するところがある。何ごともないかに思われたその場の空気が、不意におとずれる秩序の乱れと行為を促す呼びかけによって妨げられたとき、鑑賞者は、はたしてなにを体験することになるのか。本展は、その微妙なこころのふるえを体験させる展示となる。