日本画の絵の具にまみれて30年が経ちます。一刀三礼で仏を彫るいにしえの仏師らに憧れ、絵描きもまた一筆三礼の思いで作品に向き合うことを指針に描き続けてまいりました。言葉に「言霊」が宿るように、形には「形霊」なるものがあると聞きます。描かれた作品から発せられるエネルギーは、より神聖で輝かしいものであるよう、またよりよい世界を具現化するための一助となるよう願っております。
今回は渦巻や季節の花を題材にした屏風(未表具も含め)十数点と、もうひとつのライフワークとして続けてきました絵本制作の原画も併せ、展示発表させていただきます。どうぞよろしくご高覧くださいますよう、お願い申し上げます。