≪太陽の塔≫やTV・ラジオ出演などを通して文化的アイコンとなった岡本太郎。彼は戦後に数多くの芸術論を残し、とりわけ1954年の著作「今日の芸術」は、創造的に生きるための入門書として、美術書としては異例のベストセラーとなりました。太郎は本書において、「芸術は万人によって鑑賞されるばかりでなく、創られなければならない」と述べました。自分たちの感性で芸術に触れ、自分たちの手で文化を作り上げていくことを訴えかけたメッセージは、同時代の若者や芸術家を挑発しました。本展では、太郎が『今日の芸術』以降、戦後社会に与えたインパクトを検証します。岡本太郎の作品・映像資料のほか、彼に刺激を受けた芸術家たちの作品を通し、今もなお私たちを鼓舞する太郎の思想を読み解きます。2018年3月には、前橋・広瀬川河畔に≪太陽の鐘≫が出現しました。「森羅万象が叫ぶような、あらゆる音を立てる」鐘とともに、岡本太郎の世界を体感してみませんか。