明治時代初期、政府主導のもと急激な欧化政策が推進され、日本美術、とりわけ日本画が一時衰退しました。しかし、殖産興業を背景とした海外での博覧会を通じて日本美術への関心が高まると、外国人教師のアーネスト・フランシスコ・フェノロサ(1853~1908)やその教え子の岡倉天心(1863~1913)の主導によって、日本の伝統絵画の保護と革新に乗り出し、新時代にふさわしい日本画の創出を目指しました。
本展では、新しい日本画の創造に尽力した狩野芳崖をはじめ、菱田春草、横山大観、竹内栖鳳らとともに、同時代に活躍した画家たちの作品を紹介し、新時代の日本画の魅力に迫ります。