東京画廊 + BTAP(東京)では、林武史個展「凸凹な石」を開催いたします。弊社では、1995年の第1回から今回で第5回目となります。
林武史は1956年岐阜県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科を修了後、1998-99年に文部省在外研究員としてパリに滞在し、現在は東京藝術大学で教授を務めています。2012年には「第六回円空大賞展 大地と共鳴 -- 創造の原風景」で円空賞を受賞しています。
本展はこれまでの制作を記録したカタログ『凸凹な石』の刊行を記念して開催されます。本展の中心に配置されるのは、壁土と織部の釉薬をかけて本焼きした瓦(芸大の古い瓦)を用いた作品です。積層された壁土を土台として、その上にケヤキの板を載せ、中央に黒花崗石の山の彫刻を設置しています。林は2006年に東京画廊で発表した「石間」や2014年の「石の言葉」において、真っ白な画廊空間を枯山水のように構成してきましたが、本展はそれをさらに展開するものです。
画廊の壁面には、下から覗けるように透明な台座を用いた赤花崗石や黒花崗石の作品を設置します。また、ブロンズ、木、陶、黒大理石などの様々な素材に取り組む新作が展示される予定です。これら全ての作品を配置して一つのインスタレーションを構成します。