伝統的な日本の絵画には、掛軸(かけじく)、巻子(かんす)、屏風(びょうぶ)などさまざまな形があります。墨(すみ)や岩(いわ)絵具(えのぐ)、胡粉(ごふん)などの材料や技法も多様で、鑑賞の手がかりとなるタイトルが難解であることもめずらしくありません。何が描かれているのか、 どこを見ればいいのか見当がつかず、名画といわれる作品の前でツマラナイ時間を過ごしたという経験はないでしようか?
日本画はどう見ればもっと楽しめるのでしよう。今回の展覧会では、三重県立美術館が所蔵する近世近代の日本絵画に、優れた日本画コレクションを有する滋賀県立近代美術館の所蔵品などを加えた約四十点を展示、 下絵や画材、解説も用いて、 日本画の特性やその魅力をご紹介します。 日本画はむずかしいと敬遠している方も、 日本画が大好きという方も、ぜひこの機会にご来館ください。 日本画に一歩近づき、より深く味わうためのヒントが見つかるかもしれません。