掛川市二の丸美術館の開館20周年を記念し、戦国武将山内一豊(やまうちかつとよ)と太田侯や松平侯などの歴代掛川城主のゆかりの作品を展示いたします。
山内一豊は、豊臣秀吉の臣下として天正18年(1590)に掛川城に封入、10年間東海道の守り役を果たしました。関ケ原の戦いでは徳川家康の東軍に加担、戦後は土佐20万石の大名へと出世しました。
江戸時代に入ると、掛川藩は様々な大名が入れ替わりますが、延享3年(1762)から明治維新まで、太田侯が安定して掛川藩を治めます。
太田侯の治世約120年間に、教養館・掛川藩校の設立、そこで指導に当たる教授として当時屈指の学者であった松崎慊堂(こうどう)を招聘、また谷文晁・渡辺崋山に学び、福田
半香の師に当たる村松以弘(いこう)をお抱え画師とするなど、学問と文化が振興しました。
戦国時代の山内一豊の活躍から、太田侯による学問文化が花開いた江戸時代までの掛川を紹介する展覧会です。
第一章 戦国武将 山内一豊
第二章 学芸の城主 太田侯
第三章 山内家・太田家からの寄贈品 掛川市二の丸美術館開館を機に、山内豊秋様、太田松子様より、由来の遺品を多数寄贈していただきました。