木版画の技法を使って独自の世界観を表現する美術家・斉藤里香。
本展は斉藤にとって待望の岡山初個展開催になります。斉藤は近年「LIMBO―辺獄―誰しも迷い込む闇の森」をモチーフに版画や立体作品で表現し、美術館や画廊での個展やグループ展等、精力的に作品を発表しています。「自身の居場所を求めて得たり失ったりを繰り返す毎日とそこに立ち現れる希望のかたち。日々の生活の中での極めて個人的な心のありようの積み重ねが、やがて宇宙へとつながる言葉を持ちうるのだという思いを胸に日々制作をしている。」と斉藤が述べているように、ひとつひとつ真摯に彫り留め、移ろい過ぎていく日々の手触りを丁寧に作品にしていくことを心がけながら制作しています。木と和紙と水の力を借りつつ、自由でエネルギー溢れる創造性豊かな斉藤里香の版画のカタチに触れる機会になることを願っています。