NHK大河ドラマ「西郷どん!」の主人公・西郷隆盛(号は南洲)が活躍した幕末は、新時代「明治」へとつながる変革期であり、志をもった志士たちが激動の時代を生き抜きました。彼らはそれぞれに志を持って活躍する中で、高い教養や精神性を表す漢詩などの書を多く遺しています。
「書は人なり」という言葉があるように、書にはその人の心が表れ、人柄がにじみ出ると言われています。特に幕末・明治を生きた志士たちの書は、彼らの生き様と重ね合わせると、一字一字に魂の宿った力強さを感じます。
本展では、庄内地方とゆかりの深い西郷隆盛をはじめとする、大久保利通、木戸孝允の「維新の三傑」、江戸城を無血開城に導いた髙橋泥舟、山岡鉄舟・勝海舟の「幕末の三舟」を中心に、佐久間象山・橋本佐内・清河八郎・三条実美・副島種臣などの書をご紹介します。明治150年に当たる今年、激動の時代を生き抜いた志士たちの書を通じて、歴史に思いをはせていただければ幸いです。