「オープン・スペース」展は、メディア・アート作品をはじめ、現代のメディア環境における多様な表現をとりあげ、幅広い観客層に向けて紹介する展覧会です。メディア・アートにおける代表的な作品、先端技術を取り入れた作品、批評的な観点を持つ作品、さらに研究機関で進行中のプロジェクトなどを、作品の理解を助ける解説とともに展示し、作品を楽しむだけでなく、その背景にある現代の多様化したメディアやコミュニケーションの在り方、現代社会における問題、未来への展望や、さらに新しい感性や美意識について考えるきっかけとなることをめざしています。
13回目となる今年度は、「オープン・スペース 2018 イン・トランジション」と題し、つねに変化していく現在のテクノロジー状況を移行期(in transition)ととらえ、その移り変わりの中に私たちの未来のヴィジョンを見出すアート作品を紹介します。
会期中には、アーティストや有識者を招いたトーク、レクチャー、シンポジウム、ワークショップ、作品解説ツアーを開催するなど、さまざまなプログラムを用意しています。 そのほか、文化機関やNTTの研究所との連携などを通じて、国内外のさまざまなゲストを招いた催しを行なう予定です。
オープン・スペースとは、2006年より開始された、ギャラリーでの年度ごとに展示内容を変える展覧会、ミニ・シアター、映像アーカイヴ「HIVE」などを、入場無料で公開するものです。ICCの活動理念にもとづき、より多くの方々に先進的な技術を用いた芸術表現とコミュニケーション文化の可能性を提示する開かれた場として機能することをめざしています。