板橋区立美術館では1981年より毎年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展を開催してきました。38回目を迎える本年は、改修工事に伴う休館中のため、東武東上線・成増駅前の区立成増アートギャラリーに場所を移してご覧いただきます。※今回は会場の規模に合わせてのセレクト展示となるため、入選作品全点を展示することはできません。
ボローニャ国際絵本原画展とは
イタリアの古都ボローニャで1964年から続く、児童書専門の見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」は、版権の売買のみならず、児童書の新たな企画を生み出す場として、毎年春の期間中には、世界各地から1,000以上の出版社が出展し、たくさんの来場者でにぎわいます。このブックフェアに伴って行われる「ボローニャ国際絵本原画展(Illustrators Exhibition)」は、現在では世界でも最大級の規模を誇る絵本原画コンクールに成長しました。52回目となる今年は、約70か国から3,000を超える応募があり、25か国77人(組)が入選しました。その魅力は、実験的な試みを積極的に受け入れ、多様な絵本表現が見られる点にあります。国籍の異なる5人の審査員は毎年入れ替わり、応募作品は有名作家の作品も新人の作品も同じテーブルに並べられて審査されます。そのため、新人イラストレーターの登竜門としても知られ、入選をきっかけに多くの絵本作家が生まれています。
<板橋区立美術館の改修工事について>板橋区立美術館は、2018年4月16日より大規模改修工事のため休館しています。来夏のボローニャ展でリニューアルオープンする予定です。当館は1979年に東京23区初の区立美術館として開館し、来年40周年を迎えます。