榎忠はずっと憧れの存在だった。地球の皮膚を剥ぐ 5,000,000年の動脈(1990)薬莢(1992)GUILLOTINE SHEAR 1250〈ギロチン・シャー1250〉(1994)などずっと追いかけてきた。発信する現代美術 hyogo art week in tokyo(1997:新宿パークタワー)は私が手がけ、その男、榎忠(2006:KPOキリンプラザ大阪)は何度も足を運んだ。ギャラリー島田でみなさんをお迎えしているのは北野でOPENした時にGUILLOTINEシリーズでお願いして制作された「圧搾・PRESSURE・1995・1・17・5・46」である。憧れ尊敬し影響を受け、何度もプロポーズしても「無言」だった。ギャラリーを三つにしたのは、榎忠を迎える準備なのか。ともかく嬉しい。展覧会は作家も私たちも全力で準備をする。今回、ギャラリーで敢えて入場料をいただくのは、近年の藝術のインフレ的垂れ流しに対し、警鐘を鳴らす榎忠の社会的実験なのではないだろうか。 みなさまも鑑賞者という受け身の姿勢ではなく、共に場を創る当事者であって欲しい。
島田 誠