四季のうつろいや、失われつつある古里の風景などを描き、多くの人々を魅了し続ける画家、中島潔は、28歳で単身フランスへ渡るなどして独学、「風の画家」として数多くの作品を発表してきました。その作品にはいつも優しく、温かな「まなざし」が感じられますが、今回は、夭折の童謡詩人「金子みすゞの世界」をテーマに取り組みました。
自然界の小さな命や日常の出来事を独自の視点で詠んだ金子みすゞの作品は、今でも多くの人々の心をとらえ続け、中島潔の作品同様、命の尊厳に対する温かな「まなざし」を感じさせます。
本展覧会では、みすゞの「大漁」「明るい方へ」などをテーマに描いた作品約40点を中心に童画、女性画など代表作約100点を紹介いたします。