美術の分野におけるジャンルの一つである「風景」。目の前に広がる景色や眺めは、見る者の主観や関心、時代性と結び付いて、様々な意味を持つと言えます。
作品には、自然の景色、都市の景色、人々の日常の営みなど、目に映る現実の風景に作家独自の視点が加わり、新たな風景が立ち現れます。本展のタイトルである「透かし見る」という言葉には、よく見えないものを目を凝らして見るという意味があります。石川県能登島ガラス美術館のコレクション作品を通して、ガラスの向こう側に透けて見えるもの、作家の心に描かれたものを見つめてみましょう。