1977年、熊本県に生まれた森英顕は、崇城大学大学院修了後に筑波大学大学院で彫刻を学びました。熊本市内にアトリエを構えた現在も定期的に都市部で作品の発表を続けるなど、精力的に制作に取り組んでいます。木彫を中心とした伝統的な技法や表現を踏まえたうえで、実験的な作品にも挑む姿勢は、気鋭の作家として高い評価を得ています。幼少の頃から好きだったものづくりの夢が叶い、彫刻家としての道を着実に歩む森ですが、そのまなざしは常に夢幻の境を彷徨うかのように新たなモチーフへと向けられています。本展では新作を交えながら森の作家としての原点を辿ります。