三尾呉石(みおごせき/1885(明治18)~1952(昭和27)年)は、1923(大正12)年の関東大震災後に現在のさいたま市浦和区に移住した、地域ゆかりの日本画家です。虎図を得意とし、日本美術協会展、日月会、巽画会等で活躍しました。呉石が活躍した明治から昭和の戦争の時代は、猛勇の象徴として虎の絵が好まれ、呉石の虎図は人気を博しました。
このたび、昨年(平成29年)度に収蔵したばかりの二曲一双屏風《猛虎之圖》を初公開します。本作は、当館ではじめて収蔵した三尾呉石作品であり、また、「虎の呉石」として知られた画家の当時の人気の高さや、その画風を示すにふさわしい金屏風の大作です。じっくりとご堪能ください。