島根県立美術館ではこの度、日本を代表する写真家・奈良原一高(1931-)の《肖像の風景》シリーズ全161点を、作家より一括してご寄贈いただきました。松江高校の卒業生である奈良原がはじめて肖像写真に取り組んだこのシリーズは、時代を担う各界のリーダーを、新鮮な感覚で捉えています。雑誌「新潮45+」の連載「ザ・リーダー」のグラビアとして撮影され、当初より写真集として纏めることを目的として制作されました。日本の頂点に立つ人々に対峙しながら、肖像写真の枠を超えた、奈良原一高の鋭敏な感性あふれる作品群となっています。