佐々木信平画伯は、1936(昭和11)年、旧満州国奉天(現・藩陽)に生まれました。武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)西洋画本科を卒業後、1961(昭和36)年に二紀展で初入選を果たして以来、50余年にわたり数々の大作を二紀展に発表し、一般社団法人二紀会の理事を長きにわたり務め画壇の重鎮として活躍しました。抽象表現から出発した画伯は1977(昭和52)年に常葉学園短期大学美術デザイン科(現・常葉大学造形学部)に赴任後、画面一杯に繁茂する葛を背景にした裸婦像で高い評価が定まり、2001(平成13)年には第55回記念二紀展にて「シープリアンとブレックの仲間達」が内閣総理大臣賞を受賞しました。
2001(平成13)年、当館では佐々木信平展が開催され、大勢の来館者が訪れました。また、当館の理事を務めていただき多大なる貢献を賜りました。2017(平成29)年5月、突然の病が襲い、帰らぬ人となりました。ここに心よりの感謝と追悼の意を込め、館長以下職員一同、画伯の画業の顕彰にあたりたく、展覧会を開催いたします。本展覧会のためにご尽力をいただきました一般社団法人二紀会様、学校法人常葉大学様に心より御礼申し上げます。