しんしんと降り積もる雪がすべてを白く包み込み、まばゆい朝日に樹氷が耀く。凍てつくほどに美しい冬を暮しながら、春の足音に待ちこがれる。白銀の北海道から、真っ白な雪景色と春のはじまりをお届けします。
ふと立ち止まって感じる季節の移ろいを、ていねいに情緒的に、ガラスに映し描いた作品を作り続けている西山雪さん。
その基となるガラス器は、宙吹きで自から成形します。その後サンドブラストの彫りに加え、エナメル彩で細やかな施していくという、手の込んだ技法に取り組んでいます。
「犬との散歩の傍ら、陽の光や風の匂いに季節を感じ、目に止まったものをスケッチしたり、写真を撮ったり、水彩画を描いたりしています。観察するほどに発見があり、自と描き方が細かくなってしまいます」と、話す西山さん。北海道の自然環境を全身に浴びながら、制作のテーマが次々と湧き出てくるようです。
「冬の北海道が好き!」という西山さん。今回は、真っ白な雪景色と、待ちわびる春の息吹きを描いた作品が揃います。サボア・ヴィーブルでは「夏」「秋」に続いて「冬」がテーマの西山雪さんの個展です。