Statements 東北芸術工科大学アートウォーク2018開催に寄せて
東北芸術工科大学は「藝術立国」という理想を掲げ“人と自然を思いやる想像力と、社会を変革する創造力を身につけ、自らの意思で未来を切り拓くことができる人材の育成”を教育目標としています。そして北海道から沖縄まで日本全国から集まった学生たちが、互いに刺激し合いながら自然豊かな広大なキャンパスの中で、芸術とデザインを学んでいます。
本学はこれまでに、東北の風土から紡ぎだされた独自の発想力を身に着けた多くの卒業生を世に送り出してきました。特に若い画学生たちにとって、この土地が発する特有の息遣いのなかで、呼吸を合わせるように制作をするということは、各々のアイデンティティーや制作のテーマを模索する上で、ある意味幸せなことなのかもしれません。
このたび、本学の卒業生支援事業の一つとして「東北芸術工科大学アートウォーク2018」を開催いたします。これは作家活動を続ける卒業生たちが、銀座・京橋の16画廊の協力をいただきながら、個展やグループ展を同時開催するものです。卒業後も若手アーティストを大学が支援し続け、同時に美術の活性化を目指して行われるこのイベントは、毎年大きな反響を呼んでいます。また同じ時期に、上野の東京都美術館において、本学美術科の「卒業・修了展[東京展]」が行われます。東京都美術館では在学生の成果を、そして銀座界隈の画廊では卒業生たちの活躍をご高覧いただきたくご案内申し上げます。
石井博康 東北芸術工科大学 副学長