日本国は、林立する巨大古墳の中で産声をあげた。大建造物を築く社会は世界の歴史上たくさんあるが、日本の古墳のスケールと築造数は群を抜いている。こんなユニークな文化がどのようにして生み出されたのだろうか。世界各地の王墓や神殿と比べながら、出土品や関連資料から古墳の本質に迫る。さらに、考古学者の眼だけでなく、過去の日本人、海外の考古学者、現代のアーティストなど、時空や立場を超えたさまざまな眼に映る古墳やその社会のイメージを、記録や作品、模型や映像などを使ってのぞいてみる。古墳って何だろう?多彩な展示品の中から、新しい古墳像を洞察していただければ幸いである。