2018年、山種美術館では日本の春を象徴する花、桜が描かれた絵画を厳選し、一堂に公開する展覧会を6年ぶりに開催いたします。 爛漫と咲き誇り、やがて散りゆく桜の美しさは、古くから詩歌に詠まれ、調度や衣装などの文様に表されるとともに、絵画にも盛んに描かれてきました。また、近代以降の日本画でも、桜は重要な題材であり続け、画家の個性や美意識が反映された、多彩な表現をみてとることができます。
本展では、名所の桜を主題とした奥村土牛(おくむらとぎゅう)や東山魁夷(ひがしやまかいい)、桜を愛でる人々を描いた上村松園(うえむらしょうえん)や松岡映丘(まつおかえいきゅう)、日本の風景に溶け込んだ桜を描いた川合玉堂(かわいぎょくどう)、花そのものをクローズアップして描き出した小林古径(こばやしこけい)や速水御舟(はやみぎょしゅう)をはじめ、名だたる画家による桜の絵画の数々をご覧いただきます。
江戸から現代までの画家たちによる桜の作品で満開となる会場で、絵画のお花見を楽しみながら、季節を満喫いただける展覧会です。