このたび奈良県立万葉文化館では「風景画の世界-万葉文化館コレクションより-」を開催いたします。
万葉文化館は『万葉集』に詠まれた和歌をモチーフに、当代一流の日本画家が制作した「万葉日本画」一五四点を館蔵品の核として平成十三年にスタートしました。その後の収集により、「万葉日本画」の他にも多くの美術作品が収蔵されるようになりました。本展覧会では、そうした当館の収蔵作家の中から、風景や土地に関連する主題を持つ絵画を制作した作家八人を選び、その作品を展示します。
土地は人が生活する場所であり、その様子や景色を描いた作品には、美しいものへの興味だけではなく、その土地に住む人の歴史や文化、生活に対する画家の関心が現れていると言えるでしょう。本展覧会の作品を通して、風景画の魅力に触れていただけますと幸いです。