西本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山として多くの信仰を集め、壮麗な近世寺院建築ならびに、諸堂を飾る障壁画をはじめとする絵画、さらに書跡や工芸などの各分野にわたる多数の貴重な文化財を所蔵しています。平成6年には世界文化遺産に登録され、現在、宗祖親鸞聖人像が安置される御影堂(重要文化財)の大修復事業を進めています。
「西本願寺展」は、この御影堂平成大修復事業を記念して開催するもので、西本願寺の所蔵品とゆかりの文化財が一堂に会することは東京でははじめてです。「鏡御影」(国宝)や「慕帰絵」(重要文化財)をはじめとする貴重な作品が出品されます。なかでも「本願寺本三十六人家集」(国宝)は、王朝文化の粋を結集したもので、極めて重要な作品ですが、今回、展示期間を三期に分け、さらに石山切など分割された断簡もあわせて、史上初の全冊公開が予定されています。西本願寺の文化財に身近に接することのできるこの貴重な機会を是非お見逃しなく。