日本の伝統文化をこよなく愛する名古屋在住の日本画家、フジイフランソワ。
その表現は、伊藤若冲や円山四条派などの江戸時代の絵師たちの作品を土台としながらも、フランソワ流の日本文化に関するエッセンス、そしてくすっと笑ってしまうような言葉遊びも含んでいます。
本展覧会では、人々の生活に寄り添う八百万(やおよろず)の神々の作品を中心に、フジイフランソワがこれまで描いた様々な作品シリーズ、そして本展に合わ
せて制作された新作をご覧いただきます。
花や実をつけた豊かな角をもつ鹿の姿で描かれる《コノハナサクヤ》や《オオゲツヒメノカミ》、ユーモラスだけれどもどこか物寂しい“つくも神シリーズ”など、フランソワの作品の中では、神も精霊も目に見えぬものも、人からどう見られようとさらさら気にせず自ら存在しています。
「はな」の咲き誇るが如く華やかな作品世界、そしてルイボスティーやエンジンオイルなど変わった画材で「さらさら」と描かれた森羅万象の姿をお楽しみください。