ウィリアム・モリス(1834-1896)は、ロンドン近郊のウォルサムストウに生まれ、オックスフォード大学在学中に思想家・ジョン・ラスキンの影響を受けて中世に憧れ、同時代、産業革命のもたらした芸術の機械化、量産化の傾向に反発し、純正な素材、誠実な手仕事の重要性を訴え、友人のロセッティ、バーン=ジョーンズらとモリス・マーシャル・フォークナー商会を設立しました。
本展では、モリスおよび仲間たちのデザインした家具、テキスタイル、書籍など約100点を紹介するとともに、世界を旅しながら撮影する写真家・織作峰子が捉えたゆかりの地を合わせて紹介し、「生活と芸術の一致」を唱えたモリスを取り巻く環境を紐解きます。
誕生から100年以上を経た現在においても、モリスの思想およびデザインは色褪せることのない魅力を放っています。その生涯に寄り添い、創作の遍歴を知る旅に出かけましょう。