当館のコレクションには油彩画や水彩画のほか、数多くの版画があります。今回は、その中からとっておきの国内の作品を紹介いたします。
版画は、描画、製版、刷りという3つの工程を経て作品になります。その工程の中で、直接描かれる油彩画や水彩画などとは異なった効果が生まれ、それが版画独特の魅力となっています。また版画には木版、エッチング、シルクスクリーンなど様々な技法があり、技法による表現の違いも魅力のひとつです。
本展では、銅版画で国際的に活躍した浜口陽三、版画のほか陶芸や映画などマルチに活躍した池田満寿夫、伊豆高原に住みながら明るい色彩で森の精霊の存在を感じさせる作品を描く谷川晃一、女子美創立100周年記念版画集「徳の華」の作品など約90点展示いたします。作家がそれぞれに技法を駆使し表現した版画作品をお楽しみください。