- タイトル等
- 会場
- 千葉市美術館
- 会期
- 2018-01-06~2018-02-25
- 休催日
- 2月5日(月)
- 開催時間
- 10:00~18:00
(金・土曜日は20:00まで) ※入場受付は閉館の30分前まで
- 観覧料
- 一般1,200円(960円) 大学生700円(560円) 小・中学生、高校生無料
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
※( )内は前売り、団体20名以上、市内在住65歳以上の方の料金
※前売券は千葉市美術館ミュージアムショップ(12月17日まで)、ローソンチケット(Lコード:31607)、セブンイレブン(セブンチケット)(いずれも1月5日まで、1月6日以降は当日券販売)、および千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口(1月5日まで)にて販売。
- 主催者
- 千葉市美術館
- 協賛・協力等
- ◎協力 MISA SHIN GALLERY
- 概要
現代アーティスト小沢剛(1965-)は、自らの周りや美術の歴史などから様々な事象を拾い上げ、笑いを誘うユーモアと鋭い分析的視点を備えた作品に仕立てあげてきました。本展では、新作インスタレーションを筆頭に、小沢が日本美術史からテーマを得て制作した作品を中心に展示します。
明治維新以降、西洋から様々な美術技法や制度が輸入されてきましたが、それらは日本の実情にあわせてかたちを変え、ときとして奇妙な姿へと変貌することもありました。今回、新作インスタレーションのテーマとして選ばれた「石膏像/石膏デッサン」も、そのような事例のひとつです。アカデミズム期のヨーロッパで生み出されたこの教育法は、明治初頭に日本に移入されたのち、近代絵画の時代に独自の発展をとげました。本家のヨーロッパでは早々に廃れてしまいましたが、わが国では戦後、美大の入試科目として重要な役割を果たし、芸術表現が多様化した21世紀になってさえ、美術教育の教材として存続しています。
今回展示される他の作品も、日本美術史から拾い上げたこうした断層や不整合に光をあてます。日本人に欠かせない調味料である醤油がかつて画材として使用されていたという架空の設定のもと、過去の著名な美術作品を醤油で再現した《醤油画資料館》(1999)や、「戦争画家」として時代の流れに翻弄された藤田嗣治をモデルに、史実とフィクションが入り交じった物語を作り出した《帰って来たペインターF》(2015)などは、まさに小沢が生み出した「パラレルな美術史」と言えるでしょう。
今回の展覧会タイトルとして選ばれた「不完全」とは、明治時代に活躍した美術史家であり東京美術学校(現・東京藝術大学)の初代校長である岡倉天心(覚三)の著書『茶の本』に頻出する言葉です。「不完全」とは完全に対するネガティブな言葉ではなく、完全を目指す途上に立つ、限りなく豊かでやさしい意味をもちます。
本展は小沢にとって、関東で開催される久々の大規模個展となります。この機会にぜひ、そのユニークな作品世界に触れてください。
- イベント情報
- シンポジウム
「石膏像の歴史、その受容と展開」
出演:小沢剛、金井直(近現代彫刻史研究・信州大学人文学部教授)、荒木慎也(美術史家・多摩美術大学非常勤講師ほか)
日本における石膏像受容の歴史とその後のユニークな展開について、「石膏像/石膏デッサン」をテーマとした小沢剛の新作インスタレーション制作に至る経緯も交えて議論します。
2月4日(日)/14:00より(13:30開場予定)/11階講堂にて/先着150名(当日12時より11階にて整理券配布)/参加無料(要展覧会チケット)
アーティストトーク
出演:小沢剛、会田誠(美術家)ほか
小沢剛がゲストとともにデッサンをしながら、その経験にもとづいた話を広げていきます。
2月17日(土)/15:00より(14:30開場予定)/11階講堂にて/先着150名(当日12時より11階にて整理券配布)/参加無料(要展覧会チケット)
市民美術講座
「小沢剛と日本近代美術」
講師:水沼啓和(当館学芸員)
2月10日(土)/14:00より(13:30開場予定)/11階講堂にて/先着150名/聴講無料
ギャラリートーク
■担当学芸員による―1月10日(水)14:00より
■ボランティアスタッフによる―会期中の毎週水曜日14:00より
※水曜日以外の14:00にも開催することがあります。
※混雑時には中止となる場合もあります。
■さや堂ナイトプログラム
「林勇気×SjQ ライブパフォーマンス」
林勇気×SjQの映像と音によるメディアパフォーマンス『遣り取りの行方』を初演します。夜の美術館もあわせてお楽しみください。
2月3日(土)/17:00より/美術館1階さや堂ホールにて/有料(詳細は当館HPにてご確認ください)
○林勇気:映像作家。膨大な量の写真をコンピュータに取り込み、切り抜き重ね合わせることでアニメーションを制作。http://kanyukuyuki.tumblr.com/
○SjQ:魚住勇太、米子匡司、ナカガイトイサオ、アサダワタル、大谷シュウヘイによるプロジェクト。ループを用いず、一つ一つの音と音がドミノのように連鎖反応させることで音楽が生まれ、展開する。http://sjq.jp
■さや堂ホール展示プロジェクト
「遣り取りの行方」
美術館1階「さや堂ホール」にて、林勇気×SjQによる展覧会を開催。映像と音楽が融合したインスタレーション作品を発表します。
会期:2月4日(日)-2月12日(月・祝)10:00-18:00(金・土曜日は20時まで)
観覧料:無料 会場:美術館1階さや堂ホール
■新春の獅子舞
1月6日(土)の開場時には、8階会場入口で獅子舞がお迎えします。
出演:登渡神社登戸神楽囃子連
■美術館ボランティアによる木版画多色摺体験
あらかじめ用意した版を使って摺り、栞をつくります。
1月20日(土)10:30-12:00、13:00-15:00 1階プロジェクトルームにて/先着100名/参加無料
- ホームページ
- http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2017/0106/0106.html