至高の精神展IN SPIRITU ALTISSIMOは、多様な現代美術の分野で活躍している作家を紹介する展覧会です。第19回目となる今回は、南砺市在住の彫刻家横山丈樹(よこやまたけき)さんの作品を紹介します。
横山さんは、1972年南砺市井波町に生まれます。芸術と創作が身近にある木彫工芸を営む家に育ち、金沢美術工芸大学美術工芸学部彫刻科に進学します。大学では、写実的な彫刻を制作し自身の人体表現の礎とします。在学中の1995年に開催された第27回日展で初入選を果たし、以後日展・日彫展を中心に作品を発表します。その後、富山大学大学院教育学研究科に進み更なる研鑽を積み、修了後から本格的な作家活動を開始します。
2001年の第31回日彫北陸展に出品した「記憶の破片」が評価を得たことが転機となり、自らの思索を作品に反映させた創作を行う自信を繋げて行きます。第59回富山県美術展では県展大賞を受賞し、日彫展でも入賞を重ね、今年度2017年改組新第4回日展では特選を獲得し注目を集めました。
作品は、風化した背景と美しい肉体を持つ人物像で構成されており、廃墟の神殿に迷い込んだ錯覚と朽ち果てて行く時空の中に見出した確かな存在感を美に昇華させ創作しようと試みています。
今回の展覧会は、近作を中心に会場構成を行い横山丈樹の世界を紹介します。