わが国を代表する木工芸家・中台瑞真氏の逝去から一年になります。桐材を用いた刳物に独自の世界を創り出し、昭和59年に木工芸の部門で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されます。桐材の持つ淡白な材質感、素朴な感触、自然な木理の美しさを見事に生かした作品の数々は、伝統工芸の素晴らしさを伝えています。平成14年4月23日に亡くなるまで、木工芸の世界の追及に生涯を捧げました。
今回の一周忌追悼展では、中台氏の作品に加え、生前愛用の道具や製作に用いた型・下図などから中台氏の木工芸に打ち込む姿やその技に触れます。