梅原幸雄は、1950年(昭和25年)三重県南伊勢町に生まれます。東京藝術大学在学中に制作した「微風」が再興第65回日本美術院展覧会で初入選を果たすと、その後も、日本美術院賞をはじめ文部科学大臣賞や内閣総理大臣賞など次々と受賞を重ね、その才能を開花させていきます。現在は、東京藝術大学の教授として後進の育成に尽力する傍ら、日本美術院の同人として意欲的に創作活動を展開し、日本画の発展に大きく貢献しています。
梅原によって描きだされる作品は、自然の偉大さを感じさせるダイナミックな描写や、インドで出会った女性たちをモチーフとした鮮やかな色彩表現、そして安定した構図が特徴的です。その生命力溢れる画風は、多くの人々から高い評価を受けています。
本展覧会では、20年もの長きにわたり教鞭を取られてきた東京藝術大学を来年3月に退官されるのを前に、その画業と足跡を辿るものです。再興第86回院展にて文部科学大臣賞を受賞した「花筏」や、再興第88回院展にて内閣総理大臣賞を受賞した「白銀の流れ」などの大作をはじめ、素描などもあわせてご紹介いたします。
是非この機会に、梅原幸雄の神秘的な世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。