海老原喜之助は、日本洋画壇に独自の足跡を残した鹿児島を代表する画家の一人です。情熱を持ち、様々に作風を変化させながら自己の絵画を追究しました。
同郷の友である吉井淳二と共に南日本美術展を創設したことでもよく知られています。
今回の企画展では、デッサン・水彩による人物画と風景画16点をご紹介致します。また、デッサン帳(9冊)や作家が生前使用していたイーゼルなどの遺品もご覧頂けます。
「素描とは黒と白の単色で描く絵のことであって、すべて絵画というものの条件をそなえていなければならない。絵画の単なる骨組みではなく、絵画それ自体である。」
という海老原の言葉のとおり、一点一点がとても力強く完成度の高い作品となっています。
彼が生涯をかけて取り組んだデッサン、その確かな素描力をご覧頂けるでしょう。