義の英雄か!? 野心に満ちた侵略者か!?
現代では「越後の龍」や「軍神」とも称えられる戦国武将上杉謙信。義に篤く、自らの野心では決して領土を広げないなど、英雄としてのイメージが強い人物です。
一方で、その生涯において実に10度にもわたり、自ら兵を率いて越中へ攻め寄せてきた事実は、意外に知られていません。とりわけ、越中国内で勢力を持っていた神保長職や一向一揆勢とは、富山城を主な舞台に熾烈な争いを繰り広げています。
では、謙信にとって越中攻めのねらいとは何だったのでしょうか。そして、越中の側からみた謙信は、義を重んじた英雄か、はたまた野心に満ちた侵略者か。
本展では、県内外に伝来する謙信ゆかりの諸資料から、激動の渦中に置かれた戦国時代の越中を俯瞰し、「謙信 越中出馬」の実情に迫ります。