絶え間ない発展と革新により常に世界の最高峰を極めてきた中国陶磁。今展は多種多様な中国陶磁器のなかから明・清時代の作品を中心に、その格調高い美しさをご覧いただくものです。端正な器に描かれた優雅な花や唐草、威厳のある龍、水中に身をひるがえす魚などの妙なる文様の数々。清時代には絵画のように細密な表現が可能となりました。また、青磁・白磁はもとより、明時代以降には多くの色彩が展開するとともに、色で塗り込めた地肌に色絵をもって装飾する絢爛華麗な磁器も登場します。
木々が枯色へと向かうこの季節、展示室で美麗なる中国陶磁に目を楽しませ、心はずむひとときをお過ごいただければ幸いです。