歌川国芳(1797~1861)は、1797(寛政9)年日本橋に紺屋の息子として生まれ、15歳のとき、歌川豊国の弟子となりました。1827(文政10)年頃出版した水滸伝シリーズが成功し、武者絵の第一人者になりました。30歳を過ぎて人気絵師になった国芳は、役者絵、美人画、風刺画、戯画など、あらゆるジャンルの浮世絵を手がけました。国芳の絵は、奇想天外なひらめきやユーモアで江戸っ子の心をつかみました。
国芳が45歳の時、天保の改革により役者絵や美人画が禁止されましたが、国芳は規制をうまく回避し、幕府を風刺するような絵や戯画を描き人気を博しました。
本展では、想像力溢れる国芳のユーモラスな浮世絵を中心に展示します。思わず笑みがこぼれる浮世絵をどうぞお楽しみください。