めぐりめく讃岐 1400年紀行
今から1000年以上前の「古代」は、讃岐にとってどのような時代だったのでしょうか?讃岐国府跡をはじめとした古代遺跡の発掘調査、文献資料の再検討から、今まで中央(都)から 語られてきた古代史を讃岐目線で読み解きます。
古代の讃岐びとは、最新の文化や制度をいち早く吸収した上で使いこなし、讃岐という地域のポテンシャルを高めていきます。その結果、国家の官僚、法律学者、名高い僧侶を次々と輩出する「人材爆発」が起こります。彼らは中央政府や宗教界で大きな役割を演じ、地域支配のあり方を変えていく原動力となりました。まさに「讃岐びと」が時代を動かしたのです。
彼らが生きた時代にかたちづくられた地域の枠組みは、現代も「地域性」として私たちに影響を与えています。「讃岐びと」の歴史の営みに思いをはせ、彼らの生きざまの上に、現在の私たちの暮らしが あることを実感していただく機会になれば幸いです。