本年の所蔵名品展は、琳派芸術の最高峰とされる国宝 尾形光琳筆「紅白梅図屏風」をはじめ、江戸時代京焼の大成者である野々村仁清の最高傑作として名高い、国宝「色絵藤花文茶壺」、さらに古筆家伝来の手鑑として有名な国宝 手鑑「翰墨城」の国宝3点を展示いたします。
併せて中国唐代絵画の遺作である重要文化財「樹下美人図」、南宋時代宮廷画院を代表する馬遠筆と伝わる重要文化財「高士観月図」など中国・日本絵画、中国南宋官窯の一つ郊壇窯の深い神秘的な青磁色をたたえた「青磁大壺」をはじめとする中国陶磁器、高蒔絵・研ぎ出し蒔絵・蒔きぼかしなど多様な蒔絵技法を駆使した重要文化財「山水人物蒔絵手箱」など蒔絵の作品等、館蔵品の中から約二百点を厳選し、一堂に展示いたします。
早春のひととき、伝統に培われた香り高い東洋美術の精華を、この機会に御鑑賞ください。