映画俳優、高倉健と北海道
「網走番外地」(1965年)、「八甲田山」(77年)、「ブラック・レイン」(89年)、遺作「あなたへ」(2012年)など数々の名作や話題作に出演し、日本を代表する俳優として活躍した高倉健(56年デビュー、14年11月10日逝去)。その生涯に出演した205本の映画のうち、30本以上が北海道で撮影を行った作品です。「幸福の黄色いハンカチ」(77年)や「鉄道員(ぽっぽや)」(99年)などの主演作では、北の地に生きる男の気概や人情を表現し、その比類無き存在感は、今もなお、多くの人々の心をとらえ続けています。
出演作205本すべてを、大迫力の画面で紹介
本展は、高倉健の映画俳優としての全仕事を回顧し、あらためてその業績を顕彰しようとするものです。最大の見どころは、出演作205本のすべてから抜粋した高倉健出演場面の映像の紹介です。経年劣化により視聴困難なフィルムも、デジタル補修を施すことにより、その一部をご覧いただくことが可能になりました。
脚本や小道具なども公開
高倉健が所蔵していた脚本や小道具、スチール写真、ポスター、プレスシートなど、貴重な資料を一堂に展示します。昭和から平成へ、時代とともに歩んだ稀代の映画俳優が、戦後の日本映画史、そして北海道映画史に残した大きな足跡をたどります。