日本伝統工芸展は工芸界最大規模の公募展で、優れた工芸技術の保護育成を目的に、昭和29年以来毎年開催されてきました。陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸の7部門から、厳正な審査を通過した作品が全国11会場で展覧されます。松江展では、入選作全621点の中から、重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品46点をはじめ、受賞作16点、地元山陰在住作家の入選作11点を含む280点を展示いたします。全国で活躍する現代の工芸家たちの最新作が一堂にご覧いただける機会です。唯一の美を求めて生み出された珠玉の工芸作品をぜひご覧ください。
【講師紹介】
昭和20年石川県輪島市に生まれる。沈金作家の樽見幸作に師事した後、同46年輪島市立漆芸技術研修所沈金科卒、同53年石川県立輪島漆芸技術研修所髹漆科の聴講生修了。日本伝統工芸展では、昭和61年、平成元年にNHK会長賞受賞、同14年日本工芸会保持者賞受賞。籃胎技法と曲輪造技法を生かした髹漆による独自の作品を生み出した。同18年重要無形文化財「髹漆」保持者認定。